訪問介護員として働いてみたいけれど、実際の一日のスケジュールがわからず不安という方も多いでしょう。
今回の記事では、訪問介護員の一日の仕事の流れを、正社員・パート・登録ヘルパーそれぞれに分けてご紹介します。
それぞれの働き方の違いについても説明していますので、どの働き方が自分に合っているのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
正社員の一日の流れ
訪問介護事業所の営業時間は一般的に8:00~19:00の間で設定されています。
正社員はこの営業時間内で、1日8時間の勤務が多いです。
8:00[事業所に出勤・準備・訪問する利用者さんの情報確認・引継ぎ事項の共有]
8:30[移動]
8:45[利用者Aさん宅到着・介護サービスを提供]
10:00[移動]
10:15[利用者Bさん宅到着・介護サービスを提供]
11:45[移動]
12:00[帰社・昼食・休憩]
13:00[移動]
13:10[利用者Cさん宅到着・介護サービスを提供]
14:10[移動]
14:20[利用者Dさん宅到着・介護サービスを提供]
15:20[移動]
15:40[利用者Eさん宅到着・介護サービスを提供]
16:10[移動]
16:30[帰社・介護記録・引継ぎ・翌日の準備など]
17:00[退勤]
パート職員・登録ヘルパーの一日の流れ
パート職員や登録ヘルパーの場合、直行直帰型を採用している事業所も多いです。
希望する時間に訪問業務を依頼され、自宅から直接利用者宅へ向かう場合も少なくありません。
業務終了後はそのまま自宅に帰ります。パート職員は短時間勤務が可能で、登録ヘルパーは週1時間から働くことができます。
特に登録ヘルパーは、自分の都合に合わせた曜日と時間のみシフトに入ることが可能です。
9:30[自宅から移動]
10:00[利用者Aさん宅到着・介護サービスを提供]
11:30[移動]
12:00[昼食]
13:00[移動]
13:30[利用者Bさん宅到着・介護サービスを提供]
15:00[業務終了・帰宅]
パート職員は短時間勤務もできますが、フルタイムで働くパターンもあり、その場合は1日に約4件の利用者宅を訪問して介護サービスを提供します。
サービス提供責任者の一日の流れ
サービス提供責任者は訪問介護サービスを受ける利用者にとって重要な役割を果たし、その業務は多岐にわたります。
具体的には、訪問介護員と利用者のスケジュール調整や、ケアマネージャーが策定した介護プランに基づいて具体的な介護サービスの計画を立て、「訪問介護計画書」を作成します。また、訪問介護員への指導や指示などもサービス提供責任者の仕事の一つです。
9:00[出社・朝礼・スケジュール確認・引継ぎ事項・情報共有]
10:00[利用者さん宅を訪問しモニタリング]
11:00[事業所に帰社・ケアマネージャーへ連絡・書類作成]
12:00[お昼休み]
13:00[利用者Aさん宅に訪問し介護サービスを提供]
14:30利用者Bさん宅に訪問しサービス担当者会議[]
15:30[事業所に帰社・訪問介護員との面談・書類作成]
17:00[利用者Cさん宅に訪問し介護サービスを提供]
18:00[退社]
訪問介護員として働くなら正社員・パート・登録ヘルパーのどれがいい?
訪問介護員として働く際に、正社員、パート、登録ヘルパーのどの働き方が良いか迷っている方も多いでしょう。
それぞれにメリットがあるため、自分のライフスタイルに合わせて適切な働き方を選ぶことが大切です。
正社員
正社員のメリットは安定した収入が得られる点です。労働時間が決まっているため、安定した給与やボーナス、退職金が見込めます。
また、社会保険や雇用保険への加入が義務付けられており、パート従業員や登録ヘルパーよりも社会的に保護されています。
キャリアアップがしやすく、将来的に訪問介護事業でのキャリアを考えている方には正社員が最適です。会社や事業所からの研修や教育の機会が多く、スキルアップが可能です。
事業所の役職を任されるには常勤の職員である必要があるため、正社員として働けば責任ある仕事や大きなプロジェクトを任されるチャンスも多くなります。また、正社員は社会的信頼度が高く、住宅ローンやクレジットカードの審査が通りやすい傾向があります。
一方で、正社員は責任が重く、業務範囲が広いため、負担に感じてしまう方も少なくありません。訪問介護サービスの他に、登録ヘルパーのシフト管理や部下の教育、新規利用者への対応も行います。さらに、パートや登録ヘルパーが急に訪問できない場合のフォローに回ることも多く、拘束時間が長くなることがデメリットです。
パート・アルバイト
訪問介護のパート・アルバイトは、事業所と雇用契約を結び、1日3時間程度からフルタイムまで柔軟に働ける雇用形態です。
働く時間の希望が通りやすく、自分の都合に合わせて勤務できるのが特徴です。シフトは事業所が組み、利用者さん宅を訪問して介護サービスを提供します。登録ヘルパーに比べると、ある程度時間に縛られますが、より安定した働き方ができます。
給与は時給制です。
デメリットとしては、正社員ほど安定しておらず、登録ヘルパーほど自由な働き方ができない点が挙げられます。1日のスケジュールがある程度決まっている方に向いている働き方です。
登録ヘルパー
登録ヘルパーとは、訪問介護事業所に登録し、自分の希望する曜日や時間帯に仕事を紹介してもらう働き方で、訪問介護業界独自のスタイルです。
正社員やパートとは異なり、直接雇用ではありませんが、業務委託でもなく、訪問介護事業所の労働者として勤務します。
登録ヘルパーの最大のメリットは、働く曜日や時間帯、実働時間を自分の都合に合わせて選べることです。子どもが小さい方や夜勤が難しい方でも、隙間時間を有効に使って働けるのが特徴です。
給与体系は実働時間に基づいた時給制です。そのため、正社員やパートに比べて収入が安定しにくいというデメリットがあります。実働時間に応じて支払われるため、月によっては予想よりも収入が少ないこともあります。
訪問介護は自分に合った働き方ができる
訪問介護員の仕事は、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができるのが魅力です。また、資格を持っていれば、一度現場を離れても再び働くことができるので、ライフステージに応じた柔軟な働き方が可能です。
各雇用形態の特徴を理解し、自分に合った働き方を選ぶと良いでしょう。