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ー介護職の求人トレンド最前線2025:応募を増やし、定着までつなげる実践ポイントー

介護職の求人トレンド総覧

介護の採用は「募集を広く出す」から「候補者体験を磨く」時代に移っています。求職者は待遇だけでなく、働きやすさの根拠や成長機会、職場の雰囲気を重視します。ここでは2025年時点で現場が効果を実感しやすいトレンドをまとめ、今日からの改善手順まで落とし込みます。

ジョブ型訴求とスキル可視化

抽象的な「やりがい」から、業務単位・スキル単位に分解した訴求が主流です。入浴介助、移乗、記録、口腔ケアなどを具体化し、「できること/学べること」を段階表にして示すと、未経験でも応募に踏み出しやすくなります。

柔軟シフトと短時間正社員の拡充

扶養内・時短・夜勤なし・固定曜日など生活リズムに合わせた働き方の選択肢が応募の決め手になっています。短時間正社員や週4正社員、デイ専任などの枠を明記し、想定月収例までセットで提示するのが今風です。

デジタルと検索行動の変化

求職者はまずスマホ検索し、口コミやSNSで職場のリアリティを確認します。検索面での露出と、不安を解消する一次情報の提示が成果を左右します。求人媒体だけでなく、自社サイトやSNS、地図・口コミも連動させる設計が重要です。

Googleしごと検索・構造化データの整備

職種名、勤務地、給与、雇用形態、更新日などを構造化し、検索結果に正しく表示される状態を維持します。更新日が新しいほどクリック率が上がる傾向があるため、写真差し替えや文言修正で“新着感”を保つ運用が有効です。

SNS・ショート動画活用

30〜60秒の短尺動画で「1日の流れ」「先輩インタビュー」「記録の仕方」などを公開する事例が増えています。投稿は採用サイトへつながる導線を固定し、見学予約やLINE相談に直結させると歩留まりが改善します。

採用チャネルの最適化

出稿先を増やすより、ペルソナがいる場所だけを深掘りする方が費用対効果は高くなります。年齢層・通勤手段・勤務希望時間帯に応じてチャネルを分け、KPIで継続可否を判断しましょう。

リファラル採用とスクール連携

紹介は定着率が高く、採用単価が下がる王道チャネルです。紹介者インセンティブだけでなく、被紹介者のオンボーディング支援(初月メンター同席など)をセットにすると継続率が上がります。介護系スクールや職業訓練校との協業も有効です。

地域密着×マルチポスト

ハローワーク・地域掲示板・自治体の就労支援・地元メディアなどローカル面を押さえつつ、原稿はマルチポストで一元管理。タイトルとサムネは媒体特性に合わせてA/Bテストし、反応のよい型を標準化します。

応募体験(CX)のアップデート

応募後24時間の対応速度と、候補者の不安を“先回りで解消”する情報設計がトレンドです。面接より前の「相談・見学・チャット窓口」を整えると歩留まりが大きく変わります。

チャット応募・即レス体制

LINEやフォームの簡易チャットで匿名相談→見学予約まで完結できるようにします。自動返信で「所要時間・持ち物・次の流れ」を明記し、担当者の直通連絡先も添えると安心感が高まります。

カジュアル見学と同席制度

まずは30分の見学で、実際の介助や記録の雰囲気を見てもらう流れが増加中。見学には将来の同僚が同席し、リアルな疑問に答えます。服装自由・履歴書後出しの「低ハードル化」がポイントです。

オファーと条件提示の新常識

条件は「見やすい表」と「モデル年収例」で示すのが主流です。月給・夜勤手当・資格手当・処遇改善・賞与の内訳、昇給タイミング、夜勤回数別の想定年収を可視化します。透明性が高いほど辞退が減ります。

年収レンジの開示と根拠

レンジは広げすぎず、上限到達の要件(夜勤回数・評価基準・保有資格)を明確に。評価制度の見える化は、経験者の応募率を押し上げます。

福利厚生の“体験価値化”

単なる手当列挙より、働く場面での価値に翻訳します。例:移乗補助具や記録のICT化で身体負担と残業を抑える、研修と資格補助でキャリア拡張など。写真・短動画で“具体”を伝えるのが効果的です。

定着・育成を軸にした採用ブランディング

採用と定着は一体で考えるのがトレンドです。入職90日のオンボーディング設計と、学習機会の提供が口コミ・紹介につながり、採用コストを継続的に下げます。

90日オンボーディングの標準化

初日の流れ、OJTチェックリスト、週次の振り返り面談、夜勤デビューの判断基準を文書化。候補者にも事前公開しておくと、入職前の不安が和らぎます。

学びの可視化とキャリアパス

eラーニング、外部研修、資格取得支援をロードマップ化。ユニットリーダー、生活相談員、計画作成担当者などのステップを図示し、「1年後にどんな自分になれるか」を描けるようにします。

データで回す改善サイクル

「表示→クリック→応募→面接→内定→入職→90日定着」の各段にKPIを置き、週次で改善します。特に“応募→面接化”はレスポンス速度と案内の明瞭さで大きく変わるため、自動返信テンプレと当日返信のSLAを整備しましょう。

よく見る改善テーマ(例)

・タイトルの語順と数値化(「夜勤なし」「時短OK」「駅徒歩」「月収例」)
・サムネ写真の更新頻度(2週間で差し替え)
・フォーム項目の最小化(必須は3〜5項目)
・見学枠の拡充(平日夕方・土曜午前)

A/Bテストの回し方

1回1要素、2週間比較、勝者を次回の基準に。媒体別に「勝ちタイトル」「勝ちサムネ」「勝ちCTA」を蓄積し、四半期ごとに標準原稿をアップデートします。

今日からできる実装チェックリスト

以下は現場で即導入しやすいタスクです。上から順に着手すると効果が出やすく、運用負荷も抑えられます。
・求人タイトルを「対象×価値×条件」で再作成(3案用意)
・給与表(内訳・夜勤回数別年収・昇給時期)を図で掲載
・30〜60秒のショート動画を3本作成(1日の流れ/記録/先輩の声)
・LINE相談窓口と自動返信テンプレを整備
・見学予約のカレンダーを公開(当日〜3日以内の枠を確保)
・初回返信SLA「営業時間内1時間・時間外翌朝」
・90日オンボーディング表の公開(候補者にも共有)
・媒体別のA/Bテスト計画(タイトル・サムネ・CTA)を2週間サイクルで実施

まとめ

介護職の求人は「露出量」より「候補者体験」と「情報の具体性」が勝負です。ジョブ型の訴求、柔軟な働き方の提示、デジタル接点の整備、即レスとカジュアル見学、透明性の高い条件提示、そして入職後90日の手厚い支援。この一連の流れを仕組み化すれば、応募数・採用単価・定着率はともに改善します。まずはタイトルと給与表の見直し、見学導線と返信SLAの設定から始め、2週間ごとの小さな検証で“勝ちパターン”を積み上げていきましょう。

2025.10.10