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ー介護職の求人戦略2025:応募・選考・定着をつなぐ“勝ち筋”の作り方ー

施設紹介

全体戦略の設計図を持つ

介護職の採用は「出稿して待つ」だけでは成果が伸びません。採用目的・ペルソナ・提供価値(EVP)・チャネル・運用SLA・オンボーディングまでを一枚図に落とし、数字で回すことが重要です。まずは理想像の明確化と、候補者が知りたい情報の具体化から始めましょう。

採用目的とKGI/KPIを定義

・KGI:四半期の入職人数、90日定着率
・KPI:表示→クリック→応募→面接→内定→入職の各歩留まり
・SLA:応募から初回レスポンスは営業時間内1時間、時間外は翌朝9時まで

EVP(提供価値)の言語化

「何が他より良いか」を3〜5点で固定します。例:夜勤2名体制、ICT記録で残業月10時間未満、資格支援とモデル年収、希望休の取りやすさなど。抽象ではなく“根拠つきの具体”で示すことが肝心です。

ペルソナ別の打ち手を分ける

同じ介護職でも、未経験者と経験者、フルタイムと時短、夜勤可否で刺さる情報は変わります。求人原稿・写真・導線・面接質問まで、ペルソナ単位で最適化しましょう。ここが整理できると、媒体選定と原稿A/Bテストの効率が一気に上がります。

未経験者向け戦略

・「1日の流れ」「同行OJT」「3か月ロードマップ」を写真と表で掲載
・30〜60秒のショート動画(移乗補助具、記録の仕方)で不安を下げる
・見学→半日体験→面接の順で、履歴書は面接時持参可と明記

経験者向け戦略

・裁量範囲と役割(ユニットリーダー候補、記録改善PJなど)を提示
・評価制度と昇給時期、夜勤回数別の年収レンジを公開
・面接は「現場見学+同僚対話」型で、入職後の権限移譲スケジュールを示す

勝てる求人原稿の型を作る

原稿の役割は「ここで働くイメージが湧く」こと。タイトルからCTAまで一貫して“具体”を積み重ねます。情報が整うほどミスマッチが減り、面接化率と入職率が上がります。次の型をベースに、2週間ごとにA/Bテストを回しましょう。

タイトルと導入の作法

・構成:「対象×価値×条件×場所」
・例:「未経験OK/夜勤なし・時短可/ICTで記録ラク/○○駅徒歩8分」
導入は3行以内で「雰囲気・学べること・シフト柔軟性」を要約し、見学予約への導線を置きます。

本文で必ず示す5点

1. 業務の具体(入浴・移乗・記録・口腔ケアなど)
2. 体制と安全(夜勤2名、緊急時の支援)
3. シフト例(週あたり時間、夜勤頻度)
4. 教育・キャリア(OJT、資格支援、評価基準)
5. 環境(ICT、福祉用具、休憩室・ロッカー等)

チャネル戦略と運用リズム

媒体を増やすより、成果の出るチャネルに集中し「頻度×品質」を保ちます。自社サイト・Googleしごと検索・SNS・紹介・学校/地域連携を束ね、月次で改善します。応募後の体験を磨くほど、広告費は逓減します。

自社サイトと検索露出

・採用トップ/職種別ページ/見学予約の3点を用意
・構造化データでGoogleしごと検索に正しく連携
・給与表(内訳/年収レンジ/昇給時期)と“1日の流れ”を画像で見せる

SNS・紹介・地域連携

・週2本の短尺動画(先輩の声、時短術、雰囲気)で潜在層に継続接触
・現職紹介制度は段階インセン(入職・30日・90日)で運用
・学校・ハローワーク・地域包括での見学付きガイダンスを定期化

応募体験(Candidate Experience)の標準化

応募から24時間の体験が勝敗を分けます。自動返信テンプレで流れ・所要時間・持ち物・担当者直通を明記し、見学候補日を3つ提示。見学は30分枠と半日体験を常設し、履歴書は後出しOKにしてハードルを下げます。ここまでをテンプレ化すれば、担当者が変わっても品質が揺れません。

面接・見学の中身

・“活躍人材の特徴”と“評価の観点”を先に共有
・夜勤時の支援体制や困りごとの相談ルートを写真で可視化
・終了時に「次の一歩」(面接予約/別日体験/条件提示)を提案して離脱を防ぐ

オファーとクロージング

条件は表で見やすく、上限年収の到達条件(夜勤回数・評価・資格)を明示。口頭内定の当日中に条件書と初日の持ち物、初月のメンター名を送付し、承諾までの不安を潰します。

定着まで見据えたオンボーディング

採用は入職で終わりではありません。最初の90日で“期待役割の明確化・学習機会・相談先の可視化”を徹底すると、早期離職が減ります。成功体験の設計とフィードバックの頻度がカギです。

90日プランの雛形

・1〜30日:同行OJT、感染対策、移乗の基本、記録の型/週1面談
・31〜60日:独り立ちシフトを一部開始、苦手の補習
・61〜90日:夜勤体験(可否に応じる)、中間評価と次の目標設定

メンター制度と学びの可視化

メンターは週15分の定例を固定、質問はチャットで随時OK。eラーニングや外部研修の進捗をダッシュボードで可視化し、評価と連動させます。

数字で回す改善サイクル

施策は「仮説→実行→計測→学び→標準化」。2週間のA/Bテストで勝ちパターンを更新し、四半期ごとに標準原稿と運用SLAを改訂します。数字は現場の会話の共通言語です。定性メモ(辞退理由・質問傾向)も残し、次の原稿と導線に反映します。

チェックすべき指標例

・表示→クリック率(タイトル/サムネの適合度)
・クリック→応募率(原稿の具体性、CTAの明確さ)
・応募→面接化率(返信速度・見学枠の柔軟性)
・面接→内定率(期待値調整、条件提示のタイミング)
・内定→入職率(不安解消の情報提供)
・入職90日継続率(オンボーディング品質)

今日からの実装ステップ

まずは“小さな勝ち”を積み上げましょう。運用が回れば、広告費に頼らずに応募の再現性が生まれます。以下の順で着手すると、短期と中長期の両方に効きます。
・タイトル3案を「対象×価値×条件×場所」で作り替える
・給与表(内訳/年収レンジ/昇給時期)と1日の流れ画像を掲載
・見学予約の即時化(当日〜3日以内の枠を常時表示)
・自動返信テンプレ整備(流れ・所要時間・担当直通)
・紹介制度の段階インセン設計と紹介カード配布
・短尺動画3本作成(先輩の声/記録/移乗補助具)
・2週間A/Bテストの計画(タイトル/サムネ/CTA)を始動

まとめ

介護職の求人戦略は、「誰に・何を・どこで・どう運ぶか」を具体にし、応募後24時間の体験と90日のオンボーディングまで一気通貫で設計することです。ペルソナ別に原稿と導線を磨き、チャネルは集中、運用は数字で回す。この当たり前を丁寧に積み重ねれば、応募数・採用単価・定着率は着実に改善します。まずはタイトルと給与表の刷新、見学導線と返信SLAの設定から――2週間ごとの検証で勝ち筋を標準化していきましょう。

2025.10.24